読者の感想をご紹介します

読者の感想が公開されています。
一部をご紹介します。しっかり受けとめて心に刻みたいと思います。ご高評ありがとうございました!

震災の真実は体験した本人しか語ることができない、ということを理解しました。大事な息子さんを失った父親、大好きなおばあちゃんを亡くした女子学生、仕事も何もかも失った水産業者、71人の被災者の方々が、今まさに厳しい現実に直面しているにも関わらず、冷静に自分の体験した一部始終を淡々と書いています。一人一人がこんなにも異なる体験をしているのに、「被災者」とひとくくりにしてしまっていた自分を反省するとともに、このような貴重な体験談を書いて下さった方々の意志に感謝の気持ちを持ちました。

この本は正確性、情報量、そして内容の貴重性で他の本を圧倒的に凌駕しています。被災し、被災者と復興の過程を共にして来た地元の東北学院大学の先生と学生の方々であることから、被災者の方々も気負ったり遠慮したりすることなく、自分の体験や感じた事を正直に書くことができたのではないかと思います。書いている方々の文章力や編集も素晴らしいです。

この本のさらに素晴らしい点は、被災者の方々が自分の体験を語るだけではなく、これから自分がどうやって生きていくのかという決断や取り組み、そして地元の復興への提案など、未来への視点も含まれていることです。彼らが踏み出す一歩の大きさを噛み締めながら、自分が今何をすべきかを改めて考えること、それが全ての読者に求められていることではないかと思います。
(みほぶー)